生産性メソッド究極ガイド
適切な生産性メソッドは、仕事に大きな違いをもたらします。
優れたワークフローは、あなたを圧倒され、集中できず、非生産的だと感じる状態から、自分でコントロールでき、最も大きなプロジェクトにも取り組む準備が整ったと感じる状態へと導いてくれます。
生産性のメソッドは、常に新しいテクニックが開発され、改良され、共有されています。
最新のユニークなものから、古くから使われているものまで自分に合った生産性メソッドがきっと見つかるはずです。しかし、様々な生産性システムに関する何千もの記事を読み漁るのは、時間の浪費になってしまうかもしれません。
そこで、皆さんの代わりにその面倒な作業を行い、強力な生産性メソッドとフレームワークを、この記事一か所に集めました。
この記事では、人気があり有用な生産性メソッドの概要、それぞれの仕組み、そしてどのような人にどんなメソッドが役立つかについて、ご紹介していきます。
あなたが理想的なワークフローをできるだけ早く確立し、すぐに生産性向上の恩恵を受け始められるようになれば幸いです。
このガイドを最大限に活用する方法
各メソッドの導入に必要な時間的コミットメントを、「低」「中」「高」のシンプルな評価で分類しました。
巨大なプロジェクトを始めたくてたまらないが、始めようとするたびに完全に道に迷ってしまう 「中」または「高」と評価されたメソッドから始めましょう。
厳しい締め切りに直面し、長いToDoリストを抱え、ストレス下で先延ばしにする傾向がある 「低」と評価されたテクニックを参考にしてください。
また、各メソッドがより視覚的、触覚的、抽象的であるかを示しました。
多くはこれらの組み合わせです。自分がどの学習・ワークスタイルに近いかを知っていれば、ざっと目を通して、自分の自然なアプローチに合ったメソッドが見つかるはずです。
視覚的
文字や口頭での道案内よりも地図を好むタイプなら、おそらく視覚的なメソッドがより満足できるでしょう。
触覚的
ToDoリストの項目を物理的に消す感覚が好きだったり、床にノートカードを並べて戦略を練ることが多いなら、おそらく触覚的なメソッドが最も心地よく感じるでしょう。
抽象的
これらのどちらのアプローチも自分には合わないと感じるなら — プロジェクトを単に書き留めるだけで整理したり、物理的・視覚的な表現なしに頭の中で簡単に戦略を練ることができるなら — 抽象的なメソッドが最も役立つかもしれません。抽象的なメソッドの利点は、優先順位付けや分類において、より複雑なことを許容できる傾向があることです。
あなたが最も効率的に働ける方法を学ぶにつれて、心に留めておくべきいくつかのことがあります:
- 目標は、実際に物事をやり遂げること
新しいワークフローは、最初は余分な時間がかかるのが一般的ですが、時間とともにますます楽になるべきです。特定の生産性メソッドに固執することが、時間、エネルギー、精神的な余裕を著しく奪っていると感じるなら、それはおそらくあなたには合っていません。それでいいのです。他にもたくさんの選択肢があります。
- 一つの生産性メソッドを一生使い続ける必要はありません
あるメソッドが一部のプロジェクトには適していても、他のプロジェクトにはそうでないことに気づくかもしれません。
以前はうまくいっていたメソッドが、後になって維持するのが負担になったり、増え続ける仕事量に対処するためにより堅牢なシステムが必要になったりすることもあります。柔軟に対応し、変化を恐れないでください。
- 生産性メソッドはルールというよりは「ガイドライン」のようなものです
以下に概説するメソッドは素晴らしい出発点ですが、あなたの特定のワークスタイルに合わせて作り変えることで、その力は無限に増します。様々なメソッドを試し、組み合わせて、あなたの理想的なワークフローを見つけてください。
生産性メソッド概要
パーソナルカンバン
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 視覚的、触覚的
- 最適な人: たくさんのプロジェクトを始めるものの、ほとんどを完了できない傾向がある人。
生きたカエルを食べる:最悪なことを最初にやる
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 先延ばしに苦しんでいる人。
Must, Should, Want (マスト、シュッド、ウォント)
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的
- 最適な人: 多数のタスクに優先順位を付ける必要があるが、グラフよりもリストを好む傾向がある人。
SMARTメソッド
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 大きなプロジェクトの初期段階におり、飛び込む前に戦略を練る必要がある人。
アクションメソッド
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 創造的なブレインストーミングを実行可能なToDoリストに変える必要がある人。
タイムブロッキング
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 視覚的、抽象的
- 最適な人: 小さなタスクや中断が一日を乗っ取っていると感じる人、または特にマネージャーなど、複数の主要な業務分野を担当している人。
生物学的プライムタイム
- 導入にかかる時間: 高
- タイプ: 抽象的、視覚的
- 最適な人: データと自己実験が大好きで、最大限の生産性のために一日を最適化したい人。
Getting Things Done (ゲッティング・シングス・ダン)
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的、触覚的
- 最適な人: 自分が責任を負うべきことの多さに圧倒されており、それらすべてを整理する方法が必要な人。
Systemist (システミスト)
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的、触覚的
- 最適な人: やるべきことの多さに圧倒されているが、Getting Things Doneシステムの維持が時間も手間もかかりすぎると感じる人。
ミディアムメソッド
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的、触覚的
- 最適な人: 紙とペンのToDoリストの具体性は好きだが、管理するには多すぎて紙とペンだけに頼れない人。もしあなたが、一日を通して学んだことや考えたことすべてをじっくりと見直し、本当に処理するのが好きなら、このメソッドはあなたのためです。
ポモドーロ/スプリント
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 一日に十分な時間がないと感じるが、注意が散漫になる傾向がある人。
フロータイムテクニック
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: ポモドーロ・テクニックが窮屈に感じたり、集中が乗ってきたタイミングで中断されるのが嫌な人。
鎖を断ち切るな (Don’t Break the Chain)
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 視覚的
- 最適な人: 新しい日々の習慣を身につけたい人。
アイゼンハワー・マトリックス
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 視覚的
- 最適な人: グラフが好きで、物事を白黒はっきりさせるのが苦手で、タスクをいくつかのカテゴリーに押し込むよりも連続体で優先順位を付けたい人。
アジャイル・リザルツ
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 目標指向で、複雑なプロジェクトに取り組み、タイムラインを守る必要がある人。
完了リストとやらないことリスト
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 昨日どれだけ終わらなかったかを心配するのに時間を使いすぎる人、または生産性を妨げる多くの悪い習慣がある人。
ABCDEメソッド
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的、視覚的
- 最適な人: やることが多すぎて何から手をつければいいか分からず、思考が停止しがちな人。
パーソナルカンバン

- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 視覚的、触覚的
- 最適な人: たくさんのプロジェクトに手をつけるものの、なかなか最後までやり遂げられないと感じている人。
何をするか: 抱えているすべてのプロジェクトの進捗状況を「見える化」するのに役立ちます。
パーソナルカンバンは、驚くほどシンプルなシステムです。
ときには、ごちゃごちゃした頭の中を整理し、前に進むために必要なのは「今、プロジェクトがどういう状況なのか」を客観的に眺めることだけだったりします。
やり方はとても簡単。付箋やホワイトボードなど、好きなツールを用意して、タスクを3つのカテゴリーに分類するだけです。ToDo(やること)」「Doing(進行中)」「Done(完了)。本当に、たったこれだけです。
しかし、このシンプルな仕組みは、見た目以上にパワフルなんですよ。
「ToDo」と「Doing」のスペースを物理的に制限することで、進行中のタスクがいかに多いかが一目でわかります。
「新しいタスクを追加する前に、まずは今やっていることを終わらせよう」という意識が自然と芽生えるのです。さらに、すべての仕事が目の前に並ぶことで全体像を把握しやすくなり、落ち着いて状況をコントロールできている感覚が持てます。
生きたカエルを食べる:最悪なことを最初にやる

- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 大事なことを後回しにしがちで、結果的に締め切りに追われたり、慌てて仕事を片付けたりしてしまう人。
何をするか: 先延ばし癖を克服し、本当にやるべきことを着実に進めるのに役立ちます。
「生きたカエルを食べる」なんて、ちょっと奇妙な名前だと思いませんか?
多くの生産性アップ術は「とにかく始めること」を重視しがちです。ToDoリストの項目を一つ消せば、それで生産的だと考えます。しかし、実際にはどのタスクから手をつけるかが、一日の成果に大きな違いをもたらすのです。
一番重要なタスクを後回しにして、簡単なことばかり片付けていないでしょうか?それでは、本当に価値ある成果を生み出しているとは言えません。
もっと悪いことに、一番大変な仕事を最後に回すと、時間がなくて焦ったり、クオリティが下がったりして、自分の評価を傷つけることにもなりかねません。
このユニークな名前は、作家マーク・トウェインの「朝一番に生きたカエルを食べれば、その日一日はそれ以上悪いことは何も起こらない」という言葉に由来しています。
つまり、「一番気が重くて大変なタスク(=カエル)を最初に片付けてしまえば、あとは楽になるばかりだ」という考え方です。
最も重要で、気が進まなくて、不安になるようなタスクを、一番エネルギーのある午前中に終わらせてみましょう。きっと、その日一日がどんどん楽になっていくのを感じるはずです。もちろん、仕事全体の質も向上しますよ。
生産性を高めるうえで大切なのは、「先延ばしにしたい」という気持ちはなくならないと受け入れることです。その上で、自分をうまくコントロールする方法を学ぶことが鍵となります。
誰もが先延ばしをする。ハイパフォーマーとローパフォーマーの違いは、主に何を先延ばしに選ぶかによって決まる。
ーブライアン・トレーシー 『Eat That Frog!』
Must, Should, Want

- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的
- 最適な人: たくさんのタスクに優先順位をつけたいけれど、複雑なグラフよりシンプルなリストが好きな人。
何をするか: 「今日やるべきこと」と「後でもいいこと」を区別し、タスクの優先順位を明確にすることで、本当に重要なことを達成できるようサポートします。
Must, Should, Wantは、今日何が絶対に必要で、どのタスクなら後回しにできるのかを判断するためのフレームワークです。まず、やるべきことをすべて書き出し、それぞれを「Must」「Should」「Want」の3つに分類してみましょう。
Must(絶対にやること)
交渉の余地なく「今日やらなければいけないこと」です。例えば、今日が家賃の支払日なら、それは間違いなく「Must」です。
Should(やったほうがいいこと)
やるべきことではあるけれど、今日やらなくても致命的ではないタスクです。
例えば、特定のメールに返信することは「Should」かもしれません。重要ではありますが、明日が締め切りの「Must」タスクがあるなら、1〜2日遅れても大きな問題にはならないでしょう。
Want(やりたいこと)
「できたらやりたい」けれど、現時点では現実的でも必要不可欠でもないタスクです。
必要であれば、将来の楽しみに取っておきましょう。
新しい言語の学習は素晴らしい目標ですが、「毎晩8時間の睡眠」と「韓国語の習得」のどちらかを選ぶなら、睡眠を削ってまで新しい挑戦を優先する必要はないかもしれません。
SMARTメソッド

- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 大きなプロジェクトを始めようとしていて、本格的に取り掛かる前に、しっかりと戦略を立てたい人。
何をするか: 大きくて抽象的なアイデアや目標を、具体的で実行可能な計画へと落とし込みます。
SMARTメソッドは、約30年前に登場して以来、今もなお多くのビジネスシーンで活用されている目標設定のフレームワークです。
壮大で「絵に描いた餅」になりがちなアイデアも、SMARTのフレームワークに沿って自問自答することで、現実的な計画へと変えることができます。SMARTとは、以下の5つの要素の頭文字を取ったものです。
- Specific(具体的)
- Measurable(測定可能)
- Assignable(割り当て可能)
- Realistic(現実的)
- Timely(期限付き)
それぞれの頭文字が持つ意味を、具体的に見ていきましょう。
Specific(具体的):
- Whatを明確にします。このプロジェクトは一体何で、具体的に何を達成したいのかを定義します。
Measurable(測定可能):
- プロジェクトを達成するために必要な、個々のタスクやステップを洗い出します。進捗を「測定」できるように、具体的なアクションに分解することがポイントです。
Assignable(割り当て可能):
- 誰がどのステップを担当するのかを決めます。チームで役立つのはもちろんですが、一人で進めるプロジェクトでも、このステップはとても役立ちます。
- 例えば、あなたが子育て中なら、パートナーや家族に協力をお願いする部分を考えるかもしれません。起業するなら、弁護士や税理士といった専門家の助けが必要になるでしょう。どんなに大きな挑戦でも、誰かの助けが必要になる場面は必ずあります。
- 誰に、どんな助けを求めるかをあらかじめ明確にしておくだけで、プロジェクトの第一歩がぐっと踏み出しやすくなりますよ。
Realistic(現実的):
- ここは、いわば現実と向き合うステップです。
あなたの行く手を阻むかもしれない障害や、プロジェクトの達成を脅かすリスクをすべて洗い出します。問題を直視するのは勇気がいるかもしれませんが、事前に課題を洗い出しておくことで、問題が起きてから慌てるのではなく、落ち着いて解決策を考えることができます。
Timely(期限付き):
- 文字通り「締め切り」のことです。締め切りがあるからこそ、私たちは効率的に動けるようになります。
「計画の誤謬(思ったより時間がかかってしまうこと)」に陥らないよう、自分が思うよりも少し余裕を持たせた、現実的な締め切りを設定しましょう。
SMARTは、大きなプロジェクトや課題の全体像を捉え、戦略を練るのに最適なメソッドです。一方で、日々の細かなタスク管理にはあまり向いていないかもしれません。プロジェクトの大きさに圧倒されて、どう進めればいいか分からなくなったときに、ぜひ試してみてください。
シンプルで覚えやすく、すぐに始められる手軽さも魅力です。
アクションメソッド

- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: アイデア出しは得意でも、それを具体的なToDoリストに落とし込むのが苦手な人。
何をするか: クリエイティブな作業で生まれがちな、雑多なアイデアを整理整頓します。
アクションメソッドは、クリエイティブエージェンシーのBehanceが2006年に開発した、会議をシンプルにするための手法です。ブレインストーミングなどの創造的な作業では、常識にとらわれない自由な発想のために、ある程度の「カオス(混沌)」が必要になります。しかし、そのアイデアを形にし、物事を成し遂げるには、整理されたシステムが不可欠です。
このメソッドは、フワフワしたアイデアの段階から、優先順位や期限が明確な「実行可能なタスク」へとスムーズに移行させてくれます。やり方は、アイデアを以下の3つのカテゴリーに分類するだけです。
- アクションアイテム(実行すること)
- バックバーナーアイテム(後で検討すること)
- リファレンスアイテム(参考資料)
アクションアイテムは、プロジェクトを完成させるために、あなたが実際に行うべき具体的なステップです。
バックバーナーアイテムは、面白いアイデアだけれど、今回のプロジェクト計画には直接当てはまらないものを指します。「いつかやるかもしれないこと」の置き場所ですね。
リファレンスアイテムは、プロジェクトを遂行するために必要な情報や資料です。例えば、ウェブサイトをリニューアルするなら、ブランドのロゴやカラースキームのスタイルガイドなどがこれにあたります。
アクションメソッドを使えば、突飛で素晴らしいアイデアを歓迎しつつも、会議の終わりには必ず具体的な計画を持ち帰ることができます。
以前はこのメソッドのオンライン版がありましたが、現在はサポートが終了しています。もし専用ツールがお好きなら、アクションメソッドのノートブックは今でも購入できます。もちろん、このメソッドはどんなノートやアプリでも実践できますよ。
タイムブロッキング

- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 視覚的、抽象的
- 最適な人: 細かいタスクや突然の割り込みで、いつの間にか一日が終わってしまうと感じている人。
何をするか: 特定の作業に特定の時間枠を割り当てることで、計画的に一日を過ごせるようにします。
「ねぇ、ちょっといい?」といった突然の割り込みや、細切れのタスク処理は、私たちの集中力を最大で30分も奪ってしまう可能性がある、という研究結果があります。もしあなたが、メール返信のような「やっても明日また発生するタスク」に時間を使いすぎ、本当に重要なことに取り組めていないと感じるなら、このメソッドがぴったりです。
タイムブロッキングの始め方は、一日を時間帯(ブロック)で区切り、それぞれに特定のタスクを割り当てるだけ。例えば、タイムブロッキングされた一日はこのようになります。
画像クレジット: Danielle Morrill
タイムブロッキングには様々なアプローチがあり、例えば「受信トレイをゼロにする(Inbox Zero)」のような、特定のタスクに特化したメソッドも存在します。Inbox Zeroの根底にある考え方も、「メールがあなたの一日を支配しないよう、メール処理の時間をあらかじめ決めておく」というタイムブロッキングの一種です。
これは、自分自身で時間の使い方に責任を持ち、些細なことに一日を乗っ取られるのを防ぐための素晴らしい方法です。
さらに応用的なメソッドとして、デイ・テーマリングという手法もあります。
これは文字通り、週の各曜日に特定のテーマを割り当てる方法です。一日の中で様々な種類の仕事を行き来するのではなく、例えば「月曜はマーケティングの日」「火曜は企画の日」というように決めてしまいます。デイ・テーマリングは、一つのことに深く集中したい場合や、複数の役割を担っているマネージャーなどにおすすめです。
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プライムタイム

- 導入にかかる時間: 高
- タイプ: 抽象的、視覚的
- 最適な人: データを活用した自己分析が好きで、自分の一日を最高の生産性のために最適化したい人。
何をするか: あなた自身の生体リズムを追跡し、パフォーマンスが最も高まる「ゴールデンタイム」を見つけ出します。
これは、かなりマニアックなメソッドです。自分自身を対象とした観察と記録が必要で、始めるにはそれなりの時間がかかります。しかし、そこで得られるあなた個人の生産性に関する洞察は、長期的に見れば計り知れない価値をもたらすでしょう。
基本的な考え方は、あなた自身のエネルギーレベル、モチベーション、集中力を記録し続け、「いつ、どこで、どのように作業すると最も生産的になれるか」のパターンを見つけ出すことです。
まず、カフェインの摂取量や睡眠不足など、エネルギーに影響を与えそうな要因をできるだけ排除します。その上で、数週間にわたり、1時間ごとに自分が何をどれだけ達成したかを記録していきましょう。記録する内容は人それぞれですが、正確な結果を得るためには、記録方法をできるだけ一貫させることが重要です。RescueTimeやTogglのような時間追跡ツールを使うと、このプロセスがぐっと楽になります。
データが十分に集まったら、それを見直してパターンを探します。グラフにしてみるのも良いでしょう。例えば、「朝食を抜いた日はモチベーションが低い」と分かれば、手軽に食べられるエナジーバーなどを常備しておく対策が取れます。「最も集中できるのは午前10時頃」だと分かれば、その時間に最重要タスクを入れ、会議は午後にずらす、といった戦略が立てられます。
この「自分だけの研究」を行うことで、あなたが集められる情報の多さにきっと驚くはずです。あなたの生産性を左右する意外な要因を発見できるかもしれません。ただし、この「自己の数値化」自体が目的になってしまい、一種の先延ばしにならないようにだけは注意してくださいね。
もし3週間、この記録をやり遂げることができれば、あなたは生まれ変わったような生産性のスーパーヒーローになっていることでしょう。
Getting Things Done (ゲッティング・シングス・ダン)

- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的、触覚的
- 最適な人: 頭の中に「やらないといけないこと」がたくさん渦巻いていて、それらを整理する信頼できるシステムが必要な人。
何をするか: 頭の中の思考、心配事、ToDoをすべて書き出し、整理し、すぐに取り掛かれる「一口サイズ」のタスクに分解するのを手伝ってくれます。
GTDは、おそらく世界で最も有名で、長く愛されている生産性メソッドでしょう。
コンサルタントのデビッド・アレン氏が生み出し、同名のベストセラー書籍で一躍有名になったこの手法は、非常に包括的な生産性システムです。GTDが目指すのは、頭の中にある無数の「気になること」を、信頼できる外部のシステムに移すことで、「やることが多すぎる!」という精神的なストレスから解放されることです。
GTDメソッドの基本的なステップは以下の通りです。
- 把握 (Capture):まずは頭の中を空っぽにする「ブレインダンプ」から。やるべきこと、気になっていることを、順序も体裁も気にせず、すべて書き出します。とにかく頭の中から外に出すことが目的です。「なんだかストレスに感じるな」と思うことがあれば、それもリストに加えましょう。
- 見極め (Clarify):書き出した漠然としたアイデアや心配事を、具体的なタスクやステップに変換します。例えば「銀行」と書いたなら、「ATMで入金する」「ローンについて電話で問い合わせる」「オンラインで残高を確認する」など、具体的な行動に落とし込みます。もし「全財産を新しい口座に移す」のような大きなプロジェクトなら、さらに細かいステップに分解する必要があるでしょう。タスクは小さければ小さいほど、取り掛かりやすくなります。
- 整理 (Organize):タスクを具体的にしたら、優先順位と期限を設定します。必要であれば、「メール」「電話」といった状況別や、プロジェクトごとに分類します。
- 見直し (Reflect):毎日、あるいは毎週、定期的にリストを見直しましょう。まだ曖昧なタスクはありませんか?もっと細かく分解しましょう。設定した期限は現実的ですか?見直しましょう。もうやる必要がなくなったタスクはありませんか?削除しましょう。
- 実行 (Engage):さあ、あとはリストに従って実行するだけです。これで、あなたは物事を成し遂げる準備が整いました。
Systemist (システミスト)

- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的、触覚的
- 最適な人: やるべきことの多さに圧倒されているけれど、GTDをきっちり維持するのは少し面倒だと感じる人。
何をするか: やらなければならないこと全てを、できる限りシンプルな方法で管理します。GTDから無駄を削ぎ落とした、よりスリムなバージョンと考えると良いでしょう。
システミストは、Todoistの創業者自身が長年かけて開発した生産性システムです。もちろんTodoistと相性抜群ですが、その原則はどんなデジタルタスク管理ツールにも応用できます。主な原則は以下の通りです。
- いつでもどこでもアクセス可能に。 このシステムは、どこにいてもタスクを確認し、追加できる環境があって初めて機能します。スマホやPCを使いこなす、デジタル志向の人向けのシステムです。
- すべてを書き出す。 思いついたことは、その瞬間にすべて頭の中から書き出す習慣をつけましょう。「すべてがこの場所にある」という安心感が、システムへの信頼につながります。
- タスクを小さく、具体的に。 リスト上のすべてのタスクが、1時間以内で完了できるような、具体的な行動になっているか確認しましょう。
- 優先順位をつける。 すべてを終わらせることは不可能、と最初から割り切ることが大切です。期限があるものには締切日を設定し、特に影響の大きいタスクには目印をつけて、「緊急だけど重要じゃない」タスクに惑わされないようにしましょう。
- 毎日リストをゼロにする。 すべてのタスクを完了できなくても、一日の終わりにはToDoリストを空の状態にすることを目指します。やり残したタスクは、翌日に延期するか、もはや重要でなければ削除します。これにより、ToDoリストが雪だるま式に膨れ上がるのを防ぎます。
- 定期的に振り返る。 定期的に自分が達成したことを見直しましょう。完了タスク数の目標を設定し、自分の進捗を測定するのも効果的です。
ミディアムメソッド
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的、視覚的、触覚的
- 最適な人: 手書きのToDoリストが好きだけど、タスクが多すぎて紙だけでは管理しきれない人。一日の学びや考えをじっくり振り返る時間を取りたい人にもおすすめです。
何をするか: アナログとデジタルの「いいとこ取り」で、両方をシームレスな生産性システムに統合します。
デジタルツールは便利ですが、紙とペンがもたらす独特の感覚には、代えがたいものがあります。しかし、タスクの数が十数個を超えると、紙のリストはあっという間に管理が難しくなります。そこで登場するのが、Chad Hall氏が提唱する「ミディアムメソッド」です。彼によれば、必要なものは以下の通りです。
- メインノート1冊:アイデア、タスク、心に残った言葉、メモなど、一日を通して書き留めておきたいことを何でもここに記録します。手で書くことで情報が記憶に定着しやすくなり、デジタル機器の通知による邪魔もありません。
- トラベルノート1冊:メインノートと同じ役割ですが、こちらは外出用です。
- 付箋:「1枚の付箋=1日」と考えます。毎晩、翌日の予定と、完了させたい最重要タスクを「3つだけ」書き出します。付箋の限られたスペースが、自然と優先順位付けを促してくれます。
- ペンまたは鉛筆:上記のノートと付箋に書き込むために使います。
- タスク管理アプリ:毎晩、手書きのメモを見返します。アプリを開き、完了したタスクをチェックし、日中に発生した新しいタスクを追加します。そして、デジタルのリストの中から、翌日集中したい3つのタスクを選んで付箋に書き写します。
- オンラインカレンダー:夜の振り返りの際に、手書きした予定をデジタルカレンダーにも入力します。明日の予定は付箋にも書き加えておきましょう。
- ノートアプリ:タスク以外のメモは、EvernoteやOneNoteなど、お好みのノートアプリに転記します。「一度書いたことをまた入力するのは二度手間では?」と思うかもしれませんが、この反復作業こそが、一日をじっくりと振り返り、後から見返しやすい形で情報を整理するのに役立つのです。
さらに詳しく知りたい方は?
- Want to be more productive? Don’t go paperless (The Medium Method)
ポモドーロ/スプリント

- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: どうしても終わらせたいことがあるのに、つい気が散ってしまう傾向がある人。
何をするか: 作業を短い時間で区切ることで、集中力を長く持続させるのに役立ちます。
「時間がかかりそう」というプレッシャーで大きなタスクを後回しにしたり、作業中にすぐ他のことに気を取られたりするなら、この「ワークスプリント」という手法が効果的かもしれません。
中でも「ポモドーロ・テクニック」が最も有名です。やり方は至ってシンプル。「25分作業+5分休憩」のセットを1ポモドーロとし、これを4回繰り返したら、少し長めの休憩を取ります。
- 仕事:25分
- 休憩(SNSチェックなど):5分
- 仕事:25分
- 休憩:5分
- 仕事:25分
- 休憩:5分
- 仕事:25分
- 長めの休憩(30分):立ち上がってストレッチ!
多くの人がこのテクニックの効果を実感する一方で、「25分では深く集中するには短すぎる」「5分の休憩でかえって集中が途切れる」と感じる人もいます。もしそう感じるなら、自分に合った時間配分を見つけるまで色々試してみましょう。「52分作業+17分休憩」や「90分作業+20分休憩」といったバリエーションも人気です。
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『52分集中+17分休憩』で午後のダレを完全撃退──科学が証明した黄金リズム仕事術
フロータイムテクニック
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: ポモドーロ・テクニックが窮屈に感じたり、集中が乗ってきたタイミングで中断されるのが嫌な人。
何をするか: 集中力が続く限り作業に没頭し、疲れたり集中が切れたりしたタイミングで柔軟に休憩を取る、ポモドーロの進化系時間管理術です。
「25分集中して5分休憩」のポモドーロ・テクニック。手軽で効果的な一方、こんな経験はありませんか?
「ようやく集中が乗ってきた!まさに”ゾーン”に入った!」…その瞬間に、無情にもタイマーが鳴り響き、強制的に休憩へ。せっかくの深い集中が中断されてしまうのです。
この「ポモドーロの弱点」を克服するために生まれたのが、フロータイムテクニックです。名前の通り、心理学でいう「フロー状態」を最大限に活用することを目的としています。
ポモドーロとの一番の違いは、作業時間と休憩時間をあらかじめ決めないこと。
やり方は簡単です。
- まず、取り組むタスクを一つだけ選びます(これを「ユニタスク」と呼びます)。
- 作業を開始し、開始時刻をメモします。
- あとは、あなたの集中力が続く限り、時間を気にせず作業に没頭します。
- 疲れを感じたり、集中力が途切れたり、タスクが完了したら、作業を中断します。終了時刻と、これから取る休憩時間を記録します。
- 休憩の長さは自由。5分でも30分でも、あなたが必要だと感じるだけ取ります。
このメソッドは、執筆やコーディング、戦略立案といった、長時間の深い集中が求められるクリエイティブな仕事や、思考を途切れさせたくない重要な意思決定を行う際に、特に効果を発揮します。
また、作業中に何が自分の集中を妨げたか(電話、メール、同僚からの声かけなど)をメモしておくことで、次回以降の集中環境を改善するためのヒントも得られます。
ポモドーロの厳格なルールが合わなかった人は、ぜひこの柔軟なフロータイムテクニックを試してみてください。あなたの「集中力の波」を最大限に乗りこなし、より質の高い成果を生み出せるようになるはずです。
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鎖を断ち切るな
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 視覚的
- 最適な人: 新しい日課を身につけたいと考えている人。
何をするか: 日々の習慣やタスクを継続するモチベーションを高めます。
このテクニックは、コメディアンのジェリー・サインフェルド氏が実践していたことで有名になりました。彼は、毎日欠かさずジョークを書くことを自分に課していました。気分が乗らなくても、ネタがなくても、とにかく毎日最低1つはジョークを書くのです。
では、どうやってこの約束を守り続けたのでしょうか?彼が使ったのは、一年が一枚の紙に印刷された、昔ながらの大きな壁掛けカレンダーでした。ジョークを書いた日には、カレンダーに大きな「×印」を付けます。数日続けると、×印の美しい「鎖」ができあがります。もし一日でもサボりたくなったら、カレンダーを見てください。たった一日の空白が、その美しい鎖を断ち切ってしまい、ひどく目立つのです。
これは、新しい習慣を身につけたり、悪い習慣をやめたりするのに最適なテクニックです。タスクの優先順位やプロジェクト全体の進捗を管理するのには向きませんが、本を書きたい、マラソンを完走したいといった目標があるなら、日々の積み重ねこそが成功への唯一の道です。
このメソッドのバリエーションとして、非ゼロの日(Non Zero Days) という考え方もあります。これは、「毎日、目標に向かってほんの少しでもいいから何かをする」というものです。どんなに小さな一歩でも、ゼロで終わらせないことが重要です。
アイゼンハワー・マトリックス

- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 視覚的
- 最適な人: グラフで考えるのが好きで、タスクを単純に分類するより、重要度や緊急度の「度合い」で優先順位をつけたい人。
何をするか: どのタスクが本当に優先すべきことで、どれが単なる気晴らしや雑務なのかを特定します。
アイゼンハワー・マトリックスは、タスクをXY軸で整理する、非常に視覚的でシンプルな優先順位付けのメソッドです。ビジュアルで物事を捉えるタイプの人には最高のツールで、複雑なプロジェクトの優先順位付けにも対応できるのに、すぐに始められる手軽さが魅力です。
まず、一枚の紙に大きなプラス記号を描いてください。横軸(X軸)は「緊急度」を表し、左に行くほど緊急度が高く、右に行くほど低くなります。縦軸(Y軸)は「重要度」を表し、下に行くほど重要度が低く、上に行くほど高くなります。
すると、4つの領域(象限)ができあがります。「緊急かつ重要」「緊急ではないが重要」「緊急だが重要ではない」「緊急でも重要でもない」。あなたのタスクをこの4つの領域のどこに当てはまるかを考えながら配置していくことで、今すぐやるべきことと、後回しにできる(すべき)ことが一目瞭然になります。
やり方はとても簡単で、いつでもペンと紙さえあれば新しいマトリックスを作れます。さあ、今すぐ紙に線を引いてみましょう。
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社会人の88%が1時間の先延ばし経験あり。タスクの先延ばしをやめる解決策
アジャイル・リザルツ
画像クレジット: gettingresults.com
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: ゴール達成志向が強く、複雑なプロジェクトを計画通りに進める必要がある人。
何をするか: プロジェクトや目標の全体像を見失わないようにしつつ、「成果」と「優先順位」に集中するのを助けます。
アジャイル・リザルツは、日々の行動を、より大きな目標達成へと結びつけることを目指すメソッドです。多くの生産性術と同様に、目の前のタスクをこなすことを推奨しますが、常に「成果」を意識するのが特徴です。うまくいっていること、改善できることを定期的に振り返る時間を設けることで、ただ前に進むだけでなく、「過去から学び、未来に活かす」視点を持ち続けることができます。
アジャイル・リザルツを始めるには、まず「今年」「今月」「今週」「今日」それぞれで達成したい成果を3つずつ書き出します。日々の目標は週の目標と、週の目標は月の目標と…というように、すべてが連動していることを確認しながら設定します。そして、各期間の終わりに、結果を振り返ります。何がうまくいきましたか?何が未完了で、その理由は何ですか?必要に応じて、次の計画を調整しましょう。
このメソッドの賢い点は、完成形のビジョンをモチベーションとして活用するところです。定期的に最終目標を思い出すことで、やる気を再燃させ、それを力に変えることができます。また、これは非常に「寛容な」メソッドでもあります。もし一日、あるいは一週間を無駄にしてしまっても、それで終わりではありません。アジャイル・リザルツには、何が問題だったのかを考え、次に活かすための「振り返りの時間」があらかじめ組み込まれているのです。
さらに詳しく知りたい方は?
- 30 Days of Getting Results
- Productivity System Overview: “Getting Results the Agile Way”
- Gettingresults.com
完了リストとやらないことリスト
画像クレジット: cleanmama.net
- 導入にかかる時間: 中
- タイプ: 抽象的
- 最適な人: 「昨日あれもこれも終わらなかった…」と終わらなかったことばかり考えてしまう人や、生産性を下げる悪い習慣を断ち切りたい人。
何をするか: 従来のToDoリストの発想を逆転させ、新しい視点で生産性を捉え直します。
ToDoリストは、時に私たちを責め立てる口うるさい存在のように感じられることがあります。「今日中にメールを全部片付けるって言ったよね?」「先週からあのタスクが残ってるけど?」と、できなかったことばかりを思い出させてきます。これでは、自分がやり遂げたことを見失ってしまいがちです。
そこで登場するのが完了リストです。
やり方は簡単。一日を通して、あなたが「完了したこと」を記録し続けるだけです。残っているタスクではなく、自分がどれだけ「進んだか」に焦点を当てます。そして、一日の終わりにそのリストを見返してみてください。
最初は少し馬鹿げているように感じるかもしれませんが、だまされたと思って1〜2日続けてみてください。きっと、自分が思っている以上に多くのことを達成していることに気づくはずです。研究によれば、この「進捗の実感」(たとえ小さなものでも)こそが、強力なモチベーションになるのです。
完了リストを試しても、まだ重要でない小さなタスクに一日が食いつぶされていると感じるなら、次はやらないことリストを試してみましょう。
これも名前の通り、あなたが避けたい行動や悪い習慣のリストを作ります。そして、それを避けられた日にはチェックを入れていくのです。
これもまた、最初は当たり前すぎて、少し気恥ずかしく感じるかもしれません。「何をすべきで、何をすべきでないか」なんて、もう分かっている、と。しかし、ぜひ試してみてください。この日々のリマインダーが、一日の行動に明確な指針を与えてくれる効果的な方法であることに気づくはずです。
そして一日の終わりに、自分が生産的だったかどうかをはっきりと知ることができます。リストに書いた悪い習慣を避けられましたか?だとしたら、それは素晴らしい成功です!
ABCDEメソッド
- 導入にかかる時間: 低
- タイプ: 抽象的、視覚的
- 最適な人: やることが多すぎて何から手をつければいいか分からず、思考が停止しがちな人。
何をするか: 膨大なToDoリストを重要度に応じて5段階に分類し、「今、本当にやるべきこと」を明確にする思考のフレームワークです。
「やることが多すぎて、逆に何も手につかない…」そんな経験はありませんか?私たちの脳は、選択肢が多すぎるとフリーズしてしまいます。そこで登場するのが、伝説のコンサルタント、ブライアン・トレーシー氏が提唱するABCDEメソッドです。
やり方は驚くほどシンプル。まず、頭の中にあるタスクをすべて書き出し、それぞれのタスクを以下の5つのカテゴリーに仕分けるだけです。
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A = Absolutely must do(絶対にやること)
これをやらないと深刻な問題が起こる、まさに「最重要課題」です。Aタスクが複数ある場合は「A-1, A-2…」と番号を振ります。 -
B = Should do(やるべきこと)
やった方がいいけれど、Aタスクほど緊急でも重要でもないタスクです。このメソッドの鉄則は「Aタスクが残っている間は、Bタスクには手を出さない」こと。つい楽なタスクに逃げたくなる誘惑を断ち切るための、強力なルールです。 -
C = Nice to do(やってもいいこと)
やってもやらなくても、結果に大した影響はないタスク。気分転換や、A・Bタスクを終えた後のご褒美にぴったりです。 -
D = Delegate(誰かに任せること)
あなた以外の誰かでもできるタスクです。あなたの時間はもっと価値のあるAタスクに使うべき。積極的に人に任せることで、あなたの生産性は飛躍的に向上します。 -
E = Eliminate(やめること・削除すること)
もはややる価値がなくなったタスクや、あなたの目標達成を妨げる習慣です。「やらないこと」を決めるのは、「やること」を決めるのと同じくらい重要。リストから消すだけで、心に大きな余裕が生まれます。
このメソッドは、あなたのToDoリストに明確な「ものさし」を与え、迷いをなくしてくれます。ただし、これを絶対のルールとせず、自分のエネルギーレベル(朝型か夜型か)に合わせてAタスクの時間を調整したり、巨大すぎるAタスクは「A-1a, A-1b…」と小さなステップに分解したりと、柔軟に使いこなすのが成功の秘訣です。
まずは、目の前のリストをABCDEに分類することから始めてみませんか?「次に何をすべきか」が、驚くほどクリアになるはずですよ。
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