3行まとめ
- ToDo が減らない主因は「スケジュールへの落とし込み不足」
- タイムブロッキングで “いつやるか” を決めれば集中力が向上し、23分15秒の集中ロスを最小化
- Yattask のGoogleカレンダー統合機能で、タスクとカレンダーの予定を一緒に管理可能
❓ タスクが終わらないのは“時間に載せていない”から?

やることは山ほどあるのに、実際に処理できたタスクはごくわずか――そんな経験はないでしょうか。
「今日こそはリストを空にするぞ」と一度は決心するものの、新しい用件が絶えず舞い込みタスクは膨れ上がる一方。夕方にはタスク管理のアプリを開くのが怖くなり、「なにもやりたくない…」と固まってしまう。
それはもしかしたらあなたのせいではないかもしれないデータをご紹介します。
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頭の片隅に入れたい統計データ
指標 | 割合/数値 |
---|---|
時間管理/タスク管理システムを持たない人 | 82% |
時間管理にToDoアプリに頼る人 | 48% |
すべてをカレンダーへ予定化している人 | 23% |
中断した作業から元の作業に戻るまでの平均時間 | 23分15秒 |
いろいろな指標がありますが、数字が示す通り、多くの人が「やること」を時間という資源にマッピングできていないことが、終わらないタスクの温床になっています。
気になるのは時間管理をToDoアプリでやってしまうこと。ToDoアプリとカレンダーは役割が違うため、適切に使い分ければ生産性も上げられるはずです。
🎯 本記事で得られること / ゴール
- タスクが「終わらない」根本原因をデータで把握できる
- タイムブロッキングを用いて実行可能な計画を立てる具体手順がわかる
- Yattask のカレンダー統合機能でリスト→スケジュール変換を自動化する方法を学べる
🔍 インサイト:なぜリストは減らないのか

リストとスケジュールの“分離”というボトルネック
ToDoアプリに入力した瞬間、私たちはタスクを「済んだつもり」になりがちです。しかしいつ・どこで・どれくらいの時間を使うかが明確でなければ、リストは願望の寄せ集めに過ぎません。
Acuity Trainingの調査によれば、12%の人々がタスクを事前に日記(またはカレンダー)にスケジュールしていると報告されていて、どうやってタスクをスケジュールに落とし込むかを考えている人は少ないことが伺えます。
中断コストとワーキングメモリ
カリフォルニア大学アーバイン校の研究によれば、タスク中断後に元の作業へ再集中するまでに必要な時間は、平均 23 分 15 秒必要とされます。
その他にもタスク中断に関する調査結果はこちらです。
タスク中断内容 | 時間 |
---|---|
オフィスで作業が中断される平均時間 | 約12分40秒ごと |
中断されてから同じタスクに戻るまでの平均経過時間 | 約25分26秒 |
困難なタスクを再開した後、同じレベルの集中力を取り戻すのに必要な平均時間 | 約15分 |
被験者がコンピュータエラーを2倍起こすために必要な中断の長さ | 約2.8秒 |
こう見ると、オフィスで話しかけられて中断されるのが苦手な自分としては、タスク再開するのに時間がかかってしまうから生産性が下がってしまうのを嫌っていたんだろうなと思いました...。
もちろんオフィスにいることによって発生するコミュニケーションには価値があるものですが、この中断が何度も起これば、相当な時間を無駄にしていると考えることもできます。
- 未完了タスクは脳のワーキングメモリを圧迫し注意力を奪い続ける(Zeigarnik 効果)。
このような結果、タスクリストは**“書いたのに終わらない”セルフフィードバックループ**を生み、自己効力感を下げてさらに先延ばしを招きます。
🛠 解決アプローチは「タイムブロッキング+カレンダー連携」

タイムブロッキングは「タスクをカレンダーという有限の枠に視覚化し、開始時間と終了時間を同時に予約する」メソッドです。
タイムブロッキングは、ある時間帯に特定のタスクを割り当てることで、その時間はそのタスクだけを行うようになる「集中力向上」。計画的にスケジュールできることから、タスクの見通しが立つことで、「ストレス低減」。タイムブロックを設定するだけでどのタスクに取れだし絵時間を割くかを明確にできることから、優先順位をつけることから「タスク選択の明確化」に役立つと実感します。
Focuskeeperでは、ToDoアプリのカレンダー統合機能を「スケジュールの一元管理が可能になり、タスクの優先順位付けとスケジューリングが効率化する」と位置づけています。
また、個人と仕事のカレンダーアカウントを統合させることで、過度な予定の重複をさせられるメリットも存在するとしています。
1. タイムブロッキングをマスターする4ステップ

- タスクを 30〜90 分の塊に分割
- 細かすぎると管理コストが増大し、大きすぎると着手が重くなる
- “優先度”ではなく“エネルギーレベル”で並べ替える
- 午前中の高集中帯にクリエイティブ作業を置き、午後の低集中帯に定型・ルーチンを配置
- カレンダーで即ブロッキング
- 重複があればその場で他のタスクをリスケさせる
- 日次5分・週次30分のレビュー
- 日次・週次でブロックした予定と実績を比較し、スケジュールの精度を向上させます。
ブロッキングのコツ
- 1 日のブロック総量は稼働時間の 70% 以内に抑え、残りをバッファとして余裕を持たせる
- タスク間に 15 分 の「クールダウン」の休憩を挟むだけで疲労感が蓄積しないと体感しています
2. Yattask のカレンダー統合機能 ―― “入力ゼロ秒”の体験

機能 | 概要 | メリット |
---|---|---|
ワンクリック同期 | Googleカレンダーと連携 | 既存の職場・個人カレンダーを活用 |
カレンダーとタスクを一覧表示 | 連携したカレンダ−を統合します | Googleカレンダーの予定とYattaskのタスクを一覧で見られる |
Googleカレンダーの予定作成・編集が可能 | YattaskカレンダーページでGoogleカレンダーの予定を編集できます | Googleカレンダーへ移動する必要なし |
使い方 3 ステップ
- Googleカレンダー連携を設定画面から実行
- タスクへ日付つきで入力
- 自動でカレンダーへ反映
- 予定変更はカレンダー側で編集 → [Yattask](https://www.yattask.app/) が即同期します
🧪 実例:Instagramのプリンシパルエンジニアであるジェイク・ボーラムさん

ここで、タイムブロッキングを活用しているInstagramのエンジニアさんの例を紹介します。
- 週の約50%をフォーカスブロックに設定:彼は週の約半分を、会議や中断のない集中作業の時間として確保しています
- 午前中は会議を避ける:自分が最も生産的な午前中は、会議を避けて深い作業に集中しています
- 会議の集中配置:1対1のミーティングは月曜日の午後にまとめ、水曜日と金曜日は可能な限り会議を入れないようにしています
- プロジェクトの進行状況に応じた柔軟な対応:プロジェクトが佳境に入った際には、非必須の会議をキャンセルし、集中作業に専念することも
エンジニアの方は作業中断されると集中力を取り戻すのに時間がかかる職業の代表格なので、説得力がありますね。
⚠️ よくある失敗 / 落とし穴と回避策

失敗パターン | 典型症状 | 処方箋 |
---|---|---|
色塗りカレンダーで満足 | 予定どおり着手しない | ブロック内で必ずタイマー起動し “実績ラベル” を付与 |
スケジュールテトリス化 | ブロックを詰め込み過ぎ ⇒ 破綻 | 稼働 70%+バッファ 15% ルールを厳守 |
レビューなし | 見積もり誤差が拡大 | 日次 5 分・週次 30 分で予定⇔実績を照合 |
共有カレンダー未連携 | 会議衝突・抜け漏れ | Yattask で最初にカレンダー統合を有効化 |
🧬 脳科学・行動経済学が裏付けるタイムブロッキングの効果

タイムブロッキングが効果的である背景には、脳科学や行動経済学の知見が関係しているとされます。その中でタスク管理をもっとうまく進めたいみなさんに役立つ情報を紹介します。
意思決定のパラドックス
選択肢が増えるほど人は決断に迷ってしまい、最終的に行動を起こしにくい状態になることです。
有名なジャムの実験があります。スーパーで24種類のジャムを試食できるブースと6種類のブースを比較した実験では、24種類のブースでは試食は多かったものの、実際の購入率はわずか3%。一方、6種類のブースでは購入率が30%に達しました。
これが意味することは、選択肢が多すぎると処理が複雑になってしまい、決断が先延ばしされるということですね。
プレコミットメント効果
「プレコミットメント」とは、事前に自分の行動を決めておくことで、実行率や効果を高める戦略です。
アメリカ南東部の大学に在籍する41人の学生を対象にした調査では、プロジェクトベースの学習環境におけるプレコミットメントの効果を調べています。
学生は、学習開始時に目標を設定し、終了時にその進捗を報告するというプレコミットメント手法を実施したところ、プレコミットメントが学生の目標最適化や学業成績の向上に有意な効果を持つことが示されたということです。
タイムブロッキングでは、タスクの開始時間と終了時間をカレンダーに設定することで、プレコミットメントを実現します。これにより、タスクの実行が「予定された行動」として認識され、実行への心理的な抵抗が減少します。
ドーパミン報酬
脳内の神経伝達物質であるドーパミンは、報酬の予測と実際の報酬に反応します。予想以上の報酬を得た場合、ドーパミンの分泌が増加し、快感や達成感を感じます 。  
タイムブロッキングでは、タスクを完了した際にチェックマークを付けるなどのフィードバックを得ることで、ドーパミンが分泌され、達成感を感じます。この達成感が次のタスクへのモチベーションとなり、ポジティブな行動の連鎖を生み出します。
🗂 関連記事
🚀 今日からできる 3 ステップ / アクション

- “やること”を 90 分以下へ分割 ―― 所要時間を明記するだけで見積精度が向上
- 次の予定をブロック ―― カレンダーの空きを確認し、タイムブロッキング!
- Yattask でカレンダー連携 ―― Google か Outlook を選び、同期をオン
ぜひ無料でGoogleアカウントだけではじめられるToDoアプリの[Yattask](https://www.yattask.app/)を使ってみてください。
まとめ
- リストに書くだけではタスクは減らず、時間にマッピングして初めて行動に変わる
- タイムブロッキングを使いつつ「再集中ロス 23 分問題」を抑え、割り込みコストを削減
- Yattask のGoogleカレンダー統合で、「タスクとスケジュール」を一括管理して作業効率アップ
参考文献・リンク
Lifehackmethod
Timewatch
fast company
clockify.me
UC Berkeley
Monitask
Business Insider
focus keeper
道産子北国の経済教室
SPRINGER NATURE Link