3行まとめ
- ADHDの特性に合わせた5つの優秀なタスク管理アプリを厳選紹介
- 使いやすさ・柔軟性・時間管理・達成感の4つの観点で評価
- 各アプリの特徴と最適な使用場面を実体験に基づいて解説
❓ なぜ従来のToDoアプリはADHDの人に合わないのか
ADHDの人は生活管理に苦労しています。
ToDoリストやカレンダーを使えばいい、というのが一般的な知恵ですが、ほとんどのタスク管理アプリはニューロダイバージェントにあまり優しくありません。あまりにもシンプルすぎて思考パターンに適応させるのが難しかったり、逆に複雑すぎて圧倒されて集中できなかったりするのです。
新しいToDoリストアプリをダウンロードしては、あまりに単純すぎて思考パターンに適応できないか、逆に複雑さに圧倒されて集中できず二度と使わなくなるということはよくあります。
🎯 本記事で得られること
- ADHDの特性に最適化された5つのタスク管理アプリの詳細な比較
- 各アプリがADHDの管理にどのように役立つかの具体的説明
- あなたの働き方に最適なアプリを選ぶための判断基準
🔍 ADHDに最適なタスク管理アプリの4つの条件
評価基準となる4つの条件
ADHDに最適なタスク管理アプリを見つけ出しました。その基準は以下の通りです。
1. 使いやすいか？
重要なことに集中させ、雑多な情報を取り除き、作業を継続させてくれるアプリが必要です。
2. 自分の働き方に適応できるか？
ニューロダイバージェントと呼ばれるのには理由があります。ToDoリストは、自然だと感じられる方法で作業できる十分な柔軟性を提供してくれるべきです。
3. タスクだけでなく時間管理も助けてくれるか？
タスクのリストがあるだけでは不十分です。それらのタスクを実行する時間を計画するのに役立つタイムブロッキングができるアプリなどが必要です。
4. 達成感を祝ってくれるか？
ADHDの脳とドーパミンの関係を考えると、進捗と達成感を感じさせてくれるアプリでないと長続きしないんですよね。
参考データ
- ニューロダイバージェントは一般的なタスク管理手法の適用に困難を感じることが多い。実行機能の問題や感覚処理の違い、時間管理の困難さなどが影響している
- 児童期にADHDと診断された人の約75%が青年期以降も症状が継続している成人期ADHDの臨床像
| アプリ名 | 特徴・強み | 価格 |
|---|---|---|
| Amazing Marvin | 高度なカスタマイズ性：GTD、ポモドーロ、アイゼンハワーマトリクスなど多様な戦略を組み合わせ可能。 習慣トラッキング、時間管理、ゲーミフィケーション要素も充実。 | 月額12ドルまたは年額96ドル |
| TickTick | ポモドーロタイマー、アイゼンハワーマトリクス、習慣トラッカーを内蔵。 リスト、カレンダー、タイムライン、カンバンビューなど多彩な表示形式。 | 無料（プレミアムは年額35.99ドル） |
| Sunsama | 日次・週次の計画フロー、タイムブロッキング、Googleカレンダー連携。 集中モードやポモドーロタイマーも搭載。 | 月額20ドル（年額払いで月額16ドル） |
| Twos | 自然言語入力によるメモ・タスク・イベントの一元管理。 AIによるスマート提案や自動分類機能。 | 無料（Twos Plusは月額2〜10ドル） |
| Finch | 仮想ペットの育成を通じたセルフケアとタスク管理。 気分チェックイン、瞑想、呼吸法、報酬システムなどを搭載。 | 無料（Finch Plusは月額9.99ドル） |
🛠 厳選5アプリの詳細比較
以下は、テストを経て選出されたADHD向けタスク管理/ToDoアプリです。それぞれが異なる強みを持ち、様々なスタイルに対応しています。
1. Amazing Marvin - 生産性ワークフローカスタマイズに最適
URL: Amazing Marvin
目的：複数の生産性手法を組み合わせた完全カスタマイズ可能なシステム構築
適用場面：プロジェクトやモチベーションに応じて戦略を変える必要がある方
Amazing Marvinはあまり見かけないアプリですが、これは文句なしに最高のADHD向けToDoアプリです。直感的な構造と強力な機能が組み合わさり、自分の思い通りに生活を整理できるアプリが実現しています。
実践的な特徴
- 表面的には非常にシンプルで導入のハードルが低い
- 「ストラテジー」機能で複数の方法論を組み合わせ可能
- ADHDにカスタマイズされた機能を追加可能（習慣トラッキング、報酬タスク、先延ばし警告）
ポモドーロタイマー・タイムブロッキング機能・ゲーミフィケーション付きなどなど、複数のアプリを使い分けているなら、Amazing Marvinで管理可能です。
特徴ある機能をいっぱい集めているStrategiesで習慣追跡・報酬・先延ばし警告などの機能を追加可能です。
Amaging Marvinは、Zapierと連携すれば、GoogleタスクやNotionと連携してどこからタスクが送られてきても自動で追加できます。
それに、タスクの日ビューでは、その日に完了したタスクを確認できるので、他のアプリとは違って、達成感と進捗感を得られるのが魅力です。
価格：月額12ドルまたは年額96ドル
対応プラットフォーム：Web、デスクトップ（Windows、Linux、Mac）、モバイル（Android、iOS）
2. TickTick - タスクへの集中に特化
URL: TickTick
目的：タスクの計画は得意だが、実行時の集中維持が苦手な方向け
適用場面：ポモドーロテクニックを活用して集中力を高めたい場合
主要機能
- アイゼンハワーマトリクスによる優先度管理
- 内蔵ポモドーロタイマーとタスク時間推定
- 統計ダッシュボードによる作業パターン分析
- 毎日の要約レポート生成
TickTickは、一見するとRemember The MilkやTodoistに似ていますが、いくつかの追加機能により、同カテゴリーの他のアプリよりもADHDフレンドリーになっています。
TickTickは無料版でも多くの機能が利用可能で、タスクを作成していくのは無理なく進めていけるんだけど、実際に進行して完了させる段階になるとなかなか始められずに、集中力を維持するのが難しいという方に最適です。
タスク追跡だけではなく、集中力を高めるために、アイゼンハワーマトリクス や、ポモドーロでスプリントを追跡できます。
それに、統計ダッシュボードでタスクのパターンに関するデータが見られます。ほかにも習慣トラッキングやカンバンモードビューもあるのですが、カレンダー機能はプレミアム版にしか存在しません。それでも有料登録する価値はあるでしょう。
もちろんTickTickにZapier連携がありますので、タスク管理がさらに簡単になります。
価格：基本無料。プレミアムは年額35.99ドル
対応プラットフォーム：Web、デスクトップ（Windows、Linux、Mac）、モバイル（Android、iOS）、Apple Watch
3. Sunsama - 時間管理のプロフェッショナル
URL: Sunsama
目的：カレンダー中心の生活と優れた時間感覚を持つ方向け
適用場面：マインドフルな計画プロセスを通じて現実的なスケジュール作成
特徴的な機能
- 日次計画フロー（昨日の振り返り→今日のタスク設定）
- タスクの見積もり時間入力促進
- ドラッグ&ドロップまたは自動スケジューリング
- 他のアプリとの連携によるタスクハブ化
Sunsamaは、日々の計画から自動化されたタイムブロッキングまで、時間管理を一元化することに重点を置いたミニマリストなToDoリストアプリです。
特徴として、毎日のプランニングフローがあります。毎日簡単なプロセスを経て今日のタスクを設定します。Sunsamaは、すべてのタスクに予測所要時間を入力するように促してくれるので、すべてのタスク時間配分がその日にどれだけ時間を使うのかをわかりやすく教えてくれます。詳しくは機能ページを見てもらえるといいかと思います。
タスク完了にかかる時間を見積もるのが難しい場合は、最初の設定が難しいと感じるかもしれないですが、気に入る方も多いはず。
価格：月額20ドル（年額払いで月額16ドル）
対応プラットフォーム：Web、デスクトップ（Windows、Linux、Mac）、モバイル（Android、iOS）
4. Twos - 日常タスクとメモの統合
URL : Twos
目的：ToDoに加えて、メモ取り、リマインダー、イベントを一元管理
適用場面：自然言語処理を活用したシームレスな情報整理
特徴的な機能
- 未完了タスクの自動翌日繰り越し
- 自然言語処理による自動分類
- AIによるスマート提案（Google検索結果、Amazonリスティングなど）
- コインシステムによる実質的な報酬制度
Twosはオールインワンアプリに近く、ToDoリスト・メモ・リマインダー・イベント機能があり、あらゆる種類のアイテムを「thing」（モノ）として日付ごとにまとめることができます。
Twosは、タスクを作成してその日の終わりまでにチェックを入れなければ、自動で翌日に繰り越される機能があります。先延ばし癖があるのは誰もがあることだと思うんですが、ADHDや障害のない人であっても、このタスク自動繰り越し機能は助かるんじゃないかと思うほど感心します。だって、前日の未完了タスクが、次の日にはToDoリストの一番上に表示されているんですから。
Twosは、自然言語処理を採用していて、アプリ内でモード切替をすることなく、メモ・カレンダー予定・ToDoリストなどを追加可能ですよ。
価格：基本無料で、Twos Plusは月額2〜10ドル
対応プラットフォーム：Web、デスクトップ（Mac、Windows、Linux）、モバイル（iOS、Android）
5. Finch - ゲーム化されたToDoアプリ
URL: Finch
目的：仮想ペットの世話を通じたセルフケアとタスク管理の統合
適用場面：楽しみながら習慣形成と生産性向上を図りたい場合
ユニークな特徴
- セルフケアエリア別のタスクグループ化
- 毎日の気分チェックインと朝のルーティン
- レインボーストーン通貨による報酬システム
- 小鳥との対話を通じた性格・スキル育成
Finchは、ToDoリストアプリ、日記、瞑想アプリを統合した、仮想の小鳥の世話を通じて自分自身の管理をするのに役立ちます。
Finchは、UIが懲りすぎていてちょっと面食らう感じはあるかもしれませんが、慣れると長期間使い続けるのは苦ではなくなる不思議なToDoアプリです。
Finchは、タスクをセルフケアエリアごとにグループ化して健康的な習慣を促進するのに便利です。Finchから送られてくる通知では、ストレッチや水分補給・休憩のリマインダーでお知らせをくれるので、自分の体を気にしながら、仕事を進めることができます。
そして、Finchはゲーミフィケーションの報酬がよくできています。
ログインストリーク記録を維持したり、タスクをクリアするなどでレインンボーストーン通貨をゲットできて、小鳥の服、家具、冒険などのアイテムに交換できるんです。これらのアイテムを使って小鳥の冒険旅行に送り出すことができて、小鳥と会話することで小鳥の成長を促進させていく遊び要素もあるのが特徴です。
価格：無料プランあり、Finch Plusは月額9.99ドル
対応プラットフォーム：モバイル（Android、iOS）
⚠️ 選択時の注意点 / よくある失敗
機能過多による圧倒感
多機能アプリほど初期設定で挫折しやすい傾向があります。
→ 最小限の機能からスタートし、段階的に拡張することが重要
完璧主義の罠
すべての機能を使いこなそうとする必要はありません。
→ 自分のワークフローに本当に必要な機能のみを活用
アプリ移行の頻繁さ
新しいアプリに飛びつく前に、現在のアプリを最低2週間は継続使用してみるのをおすすめします。
→ 真の効果を判断するには一定期間の使用が必要だからです
🚀 あなたに最適なアプリを見つける3ステップ / 今日からできるアクション
最適なADHDタスク管理アプリを選択するための実践的なアプローチはこちら。
- 現在の課題を特定する – 集中力の問題、時間管理の困難、モチベーション維持の難しさなど、最も深刻な課題を1つ選択
- 該当アプリを2週間試用 – 特定した課題に最も適したアプリを選び、最低2週間は継続使用して効果を測定してみる
- 使用データを記録・評価 – 完了タスク数、集中時間、継続日数などの客観的指標で効果を判定
まとめ
ADHDの特性に合わせたタスク管理アプリは、従来のシンプルなToDoアプリとは一線を画する機能と設計思想を持っている用に思います。使いやすさ、適応性、時間管理、達成感の4つの観点から評価することで、最適なアプリを選択可能なのは嬉しいですね。
今回ご紹介していませんが、このブログを運営している[Yattask](https://www.yattask.app/)は、シンプルなタスク管理を目指しています。Googleアカウントだけで使い始められるのでぜひ使ってみてください。
